新卒がベンチャーへ就職するメリットと注意点
最近の若者は安定志向と言われていますが、その反面でどんどん新しいサービスで起業をする若い世代も多く見られています。
ベンチャー企業というのは、そのままの意味としては新規性の高い業種を少人数で始める専門性と独自性の高い企業となっていますが、実質的にその9割以上はIT系です。
IT系ベンチャー企業の代表として、ドローンを使った宅配などのサービスや、医療・介護分野などで使用されるロボット機器の開発、その他通信系の事業があります。
日本におけるITバブルが起こったのはもう20年ほど前のことになりますが、現在では代替わりも済んで、30代~40代前半くらいの若い社長の企業が中心です。
ベンチャー企業に勤務をする最大のメリットは、やはり「他の企業ではできない事業に携われる」ということでしょう。
歴史の長い大会社と異なり、上下関係があまり意識されないフラットな人間関係をしていることが多く、実力次第でどんどん重要な仕事を任せてもらうこともできます。
しかしその一方で経営が完全に安定している企業ではないということから、ちょっとした失敗や資金繰りの悪化があると、一気に給与や待遇に響いてくるというリスクもあります。
もちろんその分成功したり事業が軌道に乗ったときの待遇アップも期待できるのですが、会社に一生面倒を見てもらいたいと考える人にとっては、ちょっとリスキーな人生選択になってしまうでしょう。
もっともそうした安定志向でベンチャー企業に勤務をしても、積極的に事業に関わることに尻込みをしてしまいますので、結果的に高い評価や経営者からの信頼を得ることはできません。
自分の適性や得意分野、仕事への興味などを考えて、ベンチャー企業への就職が本当に自分に向いているかを考えて応募するようにしましょう。
自分で自分を高める気持ちがないとつらい
ベンチャー企業に勤務をする時には、一生その会社に尽くすという気持ちよりも、むしろ自分の能力を伸ばしたいという意識を持つことが重要になってきます。
勤務をする以上はその会社の利益になることをしていく必要があるのは当然です。
しかし何もかも会社に頼るのではなく、仮にその会社が何らかの事情で継続不可能になっても自分の技能を活かして次の仕事を見つけられるようになる、くらいの気持ちを持つことが重要となります。
少人数で経営しているベンチャー企業においては、「会社」というものの仕組みが見えやすいものです。
数年勤務をすれば、だいたいどうやって経営ということがされていくかを理解することができるようになるでしょう。
しかしそうしたベンチャー企業ならではのメリットも、本人が「自分の力で仕事をしていく」という強い意思があってはじめて実感できることです。